芳賀・宇都宮LRT、ライトライン研究

芳賀・宇都宮LRT、ライトラインと公共交通について

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芳賀・宇都宮LRT、ライトライン研究

宇都宮市と東隣の芳賀町が第三セクター会社宇都宮ライトレールをつくって建設している新世代の路面電車路線、それが、宇都宮LRTです。 (See also 宇都宮ライトレール)

路面電車のない都市への路線の新規敷設は1948年の万葉線高岡軌道線以来で、ライトレールとしての敷設は全国初です。

2023年8月26日開業予定。(宇都宮市役所 下野新聞)2022年開業予定だったのが一年程度延期になりました。事業費も1.5倍に増加です。(宇都宮市 日本工業経済新聞社 タビリス)2023年3月開業が目標だったのがさらに遅れるそうです。(宇都宮市)

開業当日は、朝10:00から一般観覧のない開業式があり、朝11:10-11:35に宇都宮駅東口停留場付近で先着300人目安の一般観覧出来る発車式が行われ、11:40-12:10で、東宿郷停留場のあたりまでパレードが行われました。 そして、12:10からライトラインフラッグ授与式があり、それと同時進行で、到着式(平石停留場・清原地区市民センター前停留場・芳賀・高根沢工業団地)が行われました。

また、11:40-14:00に、それらと同時進行で、キッズ・ジュニア先行乗車企画があります。

14:00-15:00の調整時間(軌道上の安全確認等)を経て、15:00から一般運行を開始でした。

この wiki では、芳賀・宇都宮LRTとそれにまつわる公共交通について扱います。附属掲示板として、芳賀・宇都宮LRTなんでも掲示板があります。

都市交通関係者や路面電車ファンがこのプロジェクトを注視しており、ツイッターで 宇都宮 lrt で検索すると芳賀・宇都宮LRTについてさまざまなツイートを見る事ができます。

管理人は路面電車マニアというには程遠いのですが、ウィキペディアで富山地方鉄道富山軌道線富山ライトレール福井鉄道などの記事は見ており、宇都宮市が全くの新規にLRTを導入するという話を聞き、それで興味がわきました。

LRT とは

宇都宮市役所の解説は以下の通りです。

LRTとは、Light Rail Transit(ライトレールトランジット)の省略です。 

LRTは、昔ながらの路面電車とは違い、最新の技術が反映された次世代型の路面電車です。

特徴1 LRTの車両は、騒音や振動が少なく快適な心地
特徴2 車両の床が低く平らで、ホーム(乗り場)との間に段差や隙間がほとんどない
特徴3 専用レールを走るため、時間に正確な運行が可能
特徴4 洗練されたデザインは、「まちのシンボル」になる
特徴5 道路上を走るので、ほかの交通手段との連携がスムーズ
https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1013030.html

ですが、鉄道写真家で宇都宮LRT計画を注視している堀切邦生氏のトゥギャッターまとめLRTの定義について(2014年8月31日)によると、

路面電車関連の書籍に取り上げられている「LRT」の説明としてこんなのがあります。
堀切邦生(つるべ@荒川車庫前) @Arakawashakomae
.@nekosawa46 @MICHEE_N @kaorurmpom 「LRT」のひとつの定義として「車体幅2.65m以下の小型車両を使用した中量輸送(1時間あたりの最大輸送力が5,000~15,000人程度)の鉄道交通」というものがありますから、実は結構幅が広かったりします。
https://twitter.com/Arakawashakomae/status/505903423133188096
(中略)

あまりに範囲が広いので広義と狭義に分ける試みも。
せき のりかず @kotonoha_s
広義のLRT:欧米の普通鉄道規格に対し中・小型車両を用いた鉄道路線

狭義のLRT:都市交通の一部として計画的に整備された中量輸送規模の軌道系交通

という感じなのかね。広義で捉えたら広電宮島線も筑豊電鉄も福井鉄道もLRTだけど、狭義で考えたら富山しかない、ということなのかな…
https://twitter.com/kotonoha_s/status/505892847191486464

など、路面電車関連書籍に書かれている定義などと超低床電車のイメージとでは乖離があるようです。 イギリスの Light Rail Transit Associationリストによると、宇都宮LRTは Light Rail ではなく Tram (路面電車)となっています。

芳賀・宇都宮LRTの特徴

  • 車両が大きい。
    • 新規敷設のため、軌道の車両限界を海外並に大きく取れます。それにより、編成の全長が 30m 、幅 2.65m の、日本の路面電車としては特大サイズの列車を走らせる事ができます。
    • 実際に新潟トランシスで製造中の編成は、鉄道型車両を軌道上に走らせてきた関係上車両限界の大きい、福井鉄道の超低床電車福井鉄道F1000形電車(FUKURAM)に準じた仕様になっています。FUKURAMの155人から5人増えて乗車定員は160人。輸送力はその1.5倍の240人と見積もられています。
  • 電化方式が直流750V。
    • 電圧が高い程、電気的損失が少なく有利ですが、電気設備に関する技術基準を定める省令により、専用の敷地の電気設備を要しない低圧の直流の最大値が750Vです。
    • 日本の路面電車の大半は戦前に敷設されたものであるため、昔の低圧の直流の最大値である600Vが多いですが、これにより、余所で使われていた路面電車を宇都宮LRTでそのまま使う事はできません。
  • 乗り方が信用乗車方式。
    • 宇都宮地域のICカード totra の他全国相互利用の SuicaPASMO などの交通系ICカードでの乗り降りが主体で、各ドアにある乗車用リーダーにタッチして乗り、降車用リーダーにタッチして降りる方式を採用。交通系ICカードを持っている乗客は、全ての扉で乗降可能。
    • 現金を使う客は、停留場で整理券を取り、先頭車両に乗って先頭車両で現金支払いになります。ICカードを使う事が推奨されています。
  • 専用軌道が法律上併用軌道
    • “なお、本路線の「専用軌道」は軌道建設規定および軌道運転規則における「新設軌道」ではなく、LRTのみが走行する道路扱いとなる[34]。これにより、(特認を受けない限り)最高速度が40km/hに制限される一方で、地方交付税交付金の算定基礎となる道路の面積および延長に含まれることとなる。本路線に関しては当事者が「専用軌道」という語句を用いているため、以下「専用軌道」に統一する。”(ウィキペディアより。ソース。)
    • 特認を受けて最高速度を 70km/h にする積もりのようですが、管理人は、素直に速度制限されない軌道法上の”新設軌道”にした方が良かったと思います。

宇都宮LRT計画で、LRTとバスなどで totra と共に Suica などの全国相互利用の交通系ICカードが使えるようになりました。

宇都宮地域では、バスで交通系ICカード、 Suica などが使えず、その代わりに、地域でバスを運行している関東自動車とJRバス関東共通の磁気式プリペイド型乗車券のバスカードがありました。

現在、芳賀・宇都宮LRT計画で、LRT、バス、地域内交通(オンデマンド交通)で独自のサービスを使えるICカードと Suica の 2in1 の地域連携ICカード totra が2021年03月21日に導入されました。これにより、宇都宮地域のLRTとバスなどで Suica などが使え、全国の鉄道・バス・コンビニなどで totraSuica として使えるようになりました。

関東自動車・JRバスのバスカードはそれに伴い廃止されました。関東自動車は、totra にバスカードの金額をチャージする予定はなく、バスカードの分を払い戻します。払い戻し期限は今のところ決められていません。

地域連携ICカード totra の導入が決まる前も、バスでの地域ICカード導入で、2018年に Suica などが使えるようになる(片利用)予定でした。

芳賀・宇都宮LRTの区間

現在着工している優先整備区間は、宇都宮駅東口から、芳賀町の芳賀高根沢工業団地の本田技研北門までです。これにより、日本ではとさでん交通に続き、郡部に乗り入れる路面電車になります。

全体整備区間には、さらにその上に、宇都宮駅をまたいで西側に大通りを通り、東武宇都宮駅前を過ぎて市街地中心部の西の外れの桜通り十文字交差点まであります。 宇都宮駅西口はバスが多数発着し、市街地である西側の大通りはバスで渋滞するので、そのバスを減らすためには、そこに路線を敷設する必要があるのですが、調整がつかず、先に、朝夕芳賀町の工業団地への通勤・退勤で渋滞する宇都宮駅東側の区間の着工・開業が決まった感じです。

https://u-movenext.net/about/

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コメント

うさぎ, 2020/06/02 11:06

この区間は、バスが1日数本の区間です。開業祭りがおわって、乗る人は、行政見積りの何%になるか、楽しみです。終着がホンダの正門で、鉄道が出来る理由が自動車会社ホンダ社員の作り出した渋滞がはじまりって、歴史に残りそうなエピソード。LRTが出来ることは、社員の渋滞のコントロールもできない車しか作れない会社に、安全性能のコントロール、自動運転のコントロールが心配・・と、このことが外国自動車会社に、ばれたら言われそう。宇都宮には路面電車の歴史がないので、交通事故は仕方ないと思います。それらを差し引いても、沿線が栄えることはいいことです。

宇都宮LRT研究管理人, 2020/06/05 02:11, 2021/10/27 01:14

まあ、確かに、ホンダ渋滞は、宇都宮LRTが着工にこぎ着けた大きな要因ですけど、こんな裏話があるので、はじまりとまでは言えないかと存じます。最初は芳賀町ではなく、宇都宮市の東、鬼怒川左岸の清原工業団地までの区間で考えていて、それで、予想需要がひどく低くなっていたそうです。(FBで紹介されました。)

https://www.city.saitama.jp/gikai/002/003/003/p045685_d/fil/kiroku.pdf

後、ホンダ渋滞は、自家用車全体の性質の問題で、安全性能や自動運転の技術とは関係ないかと存じます。外国の自動車会社に本当にそんな事を言われたら、悪意的なものと受け取って対応すべきですね。

さにぼー, 2022/06/09 09:21

ホンダを誘致するときに、なんらかの新交通システムを作るという口約束がありましたからね。いくら道路や橋を作っても、駐車場に入るところから渋滞してたりするから。1割2割の人たちがLRTに移行してくれれば大成功ですね。

宇都宮LRT研究管理人, 2022/06/09 13:46

本田技術研究所が誘致された経緯は、余り知りませんけど、この場合、宇都宮市が最大のベッドタウンになる事を考えると、宇都宮市が入ってこないと話にならなかったでしょうね。 逆に、宇都宮駅東口から清原までのLRT構想の方で考えると、芳賀町が加わらないと、予測需要が十分に出なかったと言える訳ですけど。 本当に、芳賀町の方から今回のLRT計画ないし新交通システムの計画が出ても良かったのか知らんと、さにぼーさんの書き込みを見て思いました。

岩村覚三, 2023/05/18 13:53

AI のChatGPT を使って宇都宮市のLRT新設事業の成否を聞いて見ました。2023-5-12。 5年ほど前、まだ大宮市が浦和市・与野市・岩槻市・大宮市と合併してさいたま市となる前は旧大宮市の人口密度が宇都宮市の人口密度の6倍以上ありました。人口密度希薄な与野市・岩槻市が新さいたま市に入ったのでさいたま市と宇都宮市との人口密度の比率は4.988 約5倍になりました。ChatGPTには6倍として聞いています。2023-5-12 政府は今後5年間で43兆円の防衛関係費を使うようですが43兆円/5年間 = 8.6兆円ですから、本体の国家もでたらめ税金無駄遣いをするようです。無駄遣いのオンパレードはやめて欲しい。

宇都宮市のLRT敷設事業は時代遅れではないですか? 2023-5-12

この答えは、私が機械学習AIであるため、個人的な意見を持っていないため、述べることはできません。しかし、LRT敷設事業が時代遅れかどうかは、地域のニーズや経済状況によって異なる場合があります。こういった事業に関しては、経済的・社会的な視点から、慎重な分析が必要になります。

さいたま市大宮区の人口密度は宇都宮市の人口密度の6倍以上です。JR大宮駅東側・大宮区東側へのLRT新設は採算が取れると思いますがどうでしょう?

人口密度が高い大宮区東側にLRTを新設することは、需要があると見込めます。採算性については、具体的な計算や調査が必要ですが、大宮区の人口密度が宇都宮市の6倍以上であることから、需要に対して供給が追い付かない可能性があるため、十分に採算が取れる可能性が高いと予想されます。ただし、交通需要や沿線の開発状況など、さまざまな要因を考慮する必要があります。

宇都宮市は建設後50年たったマンションに技術援助をするでしょうか?

それは宇都宮市の政策や予算によりますが、一般的には古い建物の改修や修繕を支援する制度がある場合があります。また、技術援助に関しても、建築や住宅に関する専門家を派遣するなどの支援策が考えられます。しかし、具体的にどのような支援を行うかについては、宇都宮市の方針次第となります。

宇都宮LRT研究管理人, 2023/05/25 00:30

防衛費が無駄というのはどうかと思いますが、それにしても、 ChatGPT は流行っていますね。

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start.txt · 最終更新: 2024/04/13 01:33 by 宇都宮LRT研究管理人