====== 宇都宮LRTの車両 ====== 最初に導入される車両[b][size=28][color=red]HU300形[/color][/size][/b]([[https://twitter.com/u_lightrail/status/1390243560734220289|ソース]])、愛称[b][size=28][color=blue]ライトライン[/color][/size][/b]([size=12][[https://u-movenext.net/information/82|ソース]][/size])は、[[wpjp>福井鉄道F1000形電車]]ベースの、[[wpjp>新潟トランシス]]製の3両編成、編成長29.520m、幅2.650m、運転最高速度70km/hの超低床電車です。座席数50で定員は160人。将来の需要増を見越して、編成長40mへの拡張の余地が設計されています。 両端の車両には、車椅子スペースがあり、真ん中の車両には、ベビーカーや大型荷物持ち込みの需要に対応するためのフリースペースが設定されています。 また、全ての扉の両側に乗車用と降車用2つのICカードリーダーが設置してあり、宇都宮地域のICカード [b][color=cyan][size=40]totra[/size][/color][/b]や Suica 、PASMO などの交通系ICカードを持っていれば、全ての扉から車両に乗り降りできます。 https://www.miyarail.co.jp/upload/hagautsunomiyalrtnosyaryou.pdf ====== 宇都宮LRTの車両設計上の制約 ====== 軌間は 1067mm の狭軌で、東武鉄道・JR線・真岡鉄道への乗り入れの余地を置いてあります。 架線電圧は直流750Vです。他の路面電車路線は旧基準による低圧の最大電圧の直流600Vですが、この路線では新基準での低圧の最大電圧になります。 車両のパンタグラフの折りたたみ時の高さは 3625mm で、JR宇都宮駅近辺を1階にあるJRの在来線と3階にある新幹線の間を通す時の2階の高さです。 車両の最急勾配は67‰で、宇都宮駅東口の停留場から2階に上がって宇都宮駅の西側に通す時に発生する勾配を、軌道建設規程上の最急勾配で評価しています。優先整備区間である宇都宮駅東口から本田技術研究所までの区間での最急勾配は、60‰です。 最小曲線半径25m以下、峰町立体やかしの森公園付近の地形を考慮し、最小縦曲線半径900m以下とされています。また、峰町立体の上を通すため、その耐荷重により、軸重10.5t以下となっています。 https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/15_04_shiryou2.pdf ====== FUKURAM は平地用なので60‰の坂を登れないという批判 ====== 以上のように、新潟トランシスへの車両の発注仕様に60‰の急勾配は織り込み済みですが、 https://www.mamianakobo.com/tanuki/625utsunomiyarightrail2019.html のような批判を先日見つけました。前にも別のところで FUKURAM は平地用なのでという批判を聞いたりします。(管理人がFBの路面電車グループでシェアしてどうなのか質問して様々な方から実際は60‰の急勾配を登るのは可能という解説やその他の問題点の批判を得ました。) 新潟トランシスの超低床路面電車は、 FUKURAM も含め、[[wpjp>ブレーメン形]]と呼ばれるアドトランツ社(現ドイツ・ボンバルディア・トランスポーテーション社)の製品を技術提供を受けて作っているものですが、ブレーメン形は、[[wpde>Straßenbahn Mainz|マインツ市電]]の95.49‰の坂を登り降りしています。ブレーメン形は、ドイツでは最急勾配100‰で設計されているのを新潟トランシスが設計最急勾配80‰として作っているものだそうで、その話もうなづけます。 また、本家のブレーメン形は、基本、欧州の都市の街路を走る超低床路面電車を既製品で販売しているものであり、欧州の都市の街路には61‰レベルの勾配は沢山あるので、それを登れないとまず欧州で大きなシェアを得るのは不可能とのことでした。 これを受けて、芳賀・宇都宮LRT情報さんが、このツイートをされています。 https://twitter.com/U_LRT/status/1269627990402428933